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トップの提言〜ものの考え方〜

「ニュートップ」日本実業出版社 2010.No3.より

  「ニュートップ」の中で「百年企業のDNA-会社永続の土台を築いた男たちと題して弊社が紹介されている。全国に百年以上の歴史をもつ企業は15000社あるそうだが、封筒業界においてはうちが一番の老舗だと思う。
お客様など、初めて名刺交換をした時、必ず相手が創業101年に驚き、感心される。百年の重みをかみしめると共に誇らしさも感じる瞬間だ。同業社に対しても、この「百年」は絶対に追い越せない、という強みとして胸をはってきた。
しかし、創業からの、初代石川善太郎社長、二代目善太郎社長の会社の基礎固めの苦労や努力については漠然と知っているにすぎなかった。
  今回、その時代その時代での社会情勢、経済状況、など、何もないところからの初代の創業魂、先代のトップとしての葛藤と決断など、今の会社の土台がどのように築き上げられたのかを知り、その道のりを思うと胸が熱くなった。
  現在、喜平社長に二人の善太郎DNAがしっかりと受け継がれ、ますます強いDNAとなって次の世代に引き継がれるべく、日々勉強されている。
  心を大切にする、全てはものの考え方、と、心の経営を毎日実践指導される喜平社長。7つの明確な経営方針で、トップとして全社が一丸となるようリーダーシップを発揮されているが、まさに、天命、ツバメ工業の社長は喜平社長にしかできない、とニュートップで紹介されているエイチ・アイ・エス澤田社長、メーカーズシャツ鎌倉の貞末会長、望月川越胃腸病院長、などリーダー達の考え方を読んで納得した。リーダーには備わっていないといけない要素がいくつかあるが、絶対になくてはならないものが、「心」だと思う。
  「心」が「人」をつくり、「人」を動かす。「人」が動かなければ、何も生まれない、と私は思う。いくらものやお金を積んでも、人の心を動かすことはできない。逆に、強い心で、想いで、人を動かすことはできる。
  坂本龍馬がいつの時代にも人気だが、岩崎弥太郎や、「坂之上の雲」の松山の秋山兄弟にはそれぞれ性格は違うが共通点がある。過去でなく未来を見ていること、純粋にまっすぐ、自分の信じた道を自分自身で突き進むこと、無私の心であること、まだまだこれから国が大きくなろうとする時代の人達であるからお国のため、という純粋な気持ちは、現在の私達には直結しないまでも、未来という目標に向かって志を高く持ち、身は低く、私心なくして、正義を貫き、生を輝かせる生き方を目指すことは、今の私達にも共感できる生き方である。
  今回、百年の歴史を読み、喜平社長と共に、次の世代に何を残すか、を考えながら、一社会人としても「何かを残す仕事」をする年齢であると自覚した。

2010.1.30.


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