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寺が危ない?

2015年09月08日

私事で恐縮ですが、先日104歳の祖母が亡くなりました。
幼少の頃、よくお大師さんが云々ということをよく聞かされていましたが、弘法大師のことだと理解できたのは、かなりあとになってからのことです。
洪水を鎮めたり、飢饉を救ったりと、どちらかというと超能力先行型の印象でした。

京都仁和寺を総本山とする真言宗御室派(おむろは)。
石鉄山往生院正法寺のご住職の枕経をいただき、葬儀告別式はしめやかに執り行われました。

と、前置きが長くなりましたが、今回はお寺さんについて少々お時間をいただきます。
実は、お盆の少し前に書店で見たショッキングな見出し。今思えば、祖母の亡くなる虫の知らせだったのかもしれません。


思わず買ってしまいました。菩提寺がなくなる?
記事を要約すると、次のような内容です。
①都会近郊で、住職のいない廃寺が増えている。
②地方では、人口の減少に伴い檀家が徐々に減り、跡継ぎの僧侶もなく廃寺が増えている。
③10年後は現在の3分の1の寺がなくなると予想される。
④量販店チェーンが永代供養事業に乗り出した。少子高齢化が加速し、無縁墓が増える一方で、子供たちにわずらわしさを残さないようにしたいと考える人が増えていることが背景にある。


実際、当営業所から1kmも離れていない場所にその量販店チェーンの展開する事業の一端を担うお寺さんがあります。ご紹介します。

真言宗中山真語正宗(なかやましんごしょうしゅう)の徳純院というお寺さんです。



晴れていると玄界灘が見下ろせる高台に位置しています。



家族用の仏壇や、阿弥陀如来の胎内納骨が選べるようになっており、費用は想像していたよりかなり安いという印象です。
九州は、浄土真宗のお寺さんが比較的多いのですが、偶然にも最寄りのお寺さんが真言宗だったのも興味深いことでした。

また、長崎には土地柄中国から渡ってこられた方が多いことも影響してか、個性的な(小職が勝手に思うことかもしれませんが)お寺さんも数多く点在します。
いんげん豆を日本に持ってこられた、隠元(いんげん)和尚が開かれた黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺さん「聖福(しょうふく)寺」をご紹介します。
昼のコンビニ弁当を買って、お邪魔しました。



時は1600年前半、江戸時代初期の鎖国令でジャカルタへ追放され、日本を思いしたためた文で有名な「じゃがたらお春」の墓があります。
華僑の多く住む町、長崎ならではの異国情緒に富んだ寺。しばしの休息をとらせていただきました。



先輩たちが大切に守ってきた歴史のあるりっぱなお寺さん。永遠なんてものはこの世にはあり得ないのかもしれないけども、形を変えてでもなんとかあり続けてほしいと心からそう思います。わが身に置き換えたときに、人としてどう死んでいくのかを考えさせられる有難き瞬間でした。合掌。


参考URL: 聖福寺(長崎市)


( 福岡営業所:小野 )


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